【レポート】スターバックスのデジタルカスタマーエンゲージメント戦略を支えるテクノロジーと組織変革 #AWSSummit
はじめに
AWS Summit Tokyo 2019 Day3 で開催されたセッション”スターバックスのデジタルカスタマーエンゲージメント戦略を支えるテクノロジーと組織変革” についてレポートします。
スピーカーは スターバックス コーヒー ジャパン株式会社 荒木 理江 様です。
セッション概要は次の通りです。
ブランドロイヤルティを構築する上で重要と言われる顧客体験。弊社では、モバイルアプリやWebアプリを積極的に活用し、「スターバックス体験」の実現に尽力しています。それを支える「デジタルテクノロジープラットフォーム」はAWSを活用し、お取引先開発ベンダー様と一緒の”One Team”で開発・改善・拡張を続けています。技術の進化とビジネスニーズのスピードにどのように合わせようとしているか、どんな組織でプロジェクトを推進しているかなど、これまでの取組と今後のチャレンジについてご紹介します。
セッションレポート
以下、セッションレポートです。
- ”スターバックス体験”の裏側では何が起こっているのか
- どこのベンダー?AWS使ってる?と聞かれる
- 皆、試行錯誤している
- 昨日、会員限定先行告知の日だった
- プロモーションは年間13回あり、1週間前に告知する -> システム的にこの日は勝負
- AWSだからスケールアウトは簡単でしょ?と言われる
- スターバックスコーヒージャパン
- 1996年から
- 従業員4000人 1434店舗 80万人が来店
- 中目黒に STARBUCKS RESERVE® ROASTERY TOKYO|スターバックス コーヒー ジャパン をオープン、焙煎工場を併設
- Uber Eats や LINE と連携したり、モバイル・オーダー・アンド・ペイ(MOP) を準備中
- スターバックス体験 -> デジタルを追加している
- 2019年4月に4月にLINEと提携
- スターバックスカード会員 420万人登録
- 2017年9月 スターバックスリワードが大きかった
- 2014年にAWSに移行した、今全てのコンシューマ向けがAWS上で動いている
- 複雑な思い -> 何かあれば体験が崩れてしまう
AWSを活用したデジタルプラットフォーム
- マイクロサービスアーキテクチャ(インフラ)
- 複数ドメイン、複数アカウント、複数VPC、SaaS活用
- 見越して作ったわけではなく、アジャイルにスピードを上げるため
- マイクロサービスアーキテクチャ(アプリ)
- 様々なサービスが動いている
- 標準化や間接コストが革新の足かせにならないようにしている
- セキュリティ (責任共有モデル)
- 色々試した、誤検知もあった
- WAFは4つ試した、Deep Security、evident.io、Cybereason、可視化できるのがいい
- ダッシュボード、Slack通知、いち早く気づくように
- チャレンジ 新しい企画
- LINE、 MOP
- 厳しいスケジュールの中、出してる
- スピード
- 500回/年のリリース
- 大規模リリース 四半期に1回
- セキュリティ20%
- 性能・品質40%
- 機能改善40%
- 関係者が自律的にアクションし動けるようになっている
- あせり
- 運用
- 人
プロジェクトの推進組織・運営
- デジタル推進体制
- デジタル戦略本部
- 主にビジネス/運用
- テクノロジー本部
- SBUX
- 開発ベンダー x 10
- SaaSベンダー x ..
- 常時70名以上が動いている
- デジタル戦略本部
- チームSBJ
- 今年ジョインの人が多い
- “そんなひよこちゃんばかり集めて、大丈夫なの?” と言われる
- 強力なベンダーチームが新しく「One Team」に加わったメンバーを育てるから大丈夫
- ベンダーとOne Teamとして考えている
- アジャイル型プロダクトアウト
- 40%でいいから世に出す
- 作りながら考える
- 優先順位は常に変動
- 納得行くまで話し合う
- アジャイルどう?「楽しいです!」
- 前職は4ヶ月要件定義書を書いてた
- 新しい世界があった、刺激的だ
- ベンダーの皆さんに支えられている
- アジャイル Tryer center(アメリカ)
- 3Dプリンタで作ったりする
- 100日でものを作って世に出すぞ、の場所
- 考えて作ってテストする場所
- 日本も考え方は同じ
- アジャイル 「必要だと思った事は行動してみる」
- アラート分析
- 他社サービス体験共有(ブログ)
- Trusted Adviser/コスト分析
- ビジネスロジック分析 -> ビジネスはどんどん変わる
- クロスファンクション
- ベンダーチームの巻き込み
- 「One Team」構想
- 「スターバックスと一緒に新しいサービスを作りませんか?」
- 受託開発の関係になりたくなかった
- ベンダー会で売上や状況、計画を共有する場を設けてる
- サステナブル 自分を育て、チームも育てましょう
- ビアバッシュ
- 新しいことにどんどんチャレンジしたい、勉強の仕方とか
- まだ途中
- でも半年前より進歩してる
- さらなる成長のために取り組んでる
- ビジネスやサービスの加速に向けた組織全体の継続的な育成拡大
- 全サービスの継続的な改善
- 店舗パートナーのオペレーションエクセレンスをサポートするデジタル
- "スターバックス"だけではなく"One Team"として価値創造へ、APIエコノミーにも進出
- 最後に
- 人々の心を豊かで活力あるものにするために、一人のお客様、一杯のコーヒー、そしてひとつのコミュニティから
まとめ
「One Team」という言葉が随所に出てくるのが印象的で共感したセッションでした。受発注な関係ではなくて一緒のチームになれれば、良いサービスにしようと考える頭も増え、意思疎通のスピードも上がり、余計な交渉もなくなり、よりやりがいを感じます。
実際にビジネスの情報をオープンにしたりもして、開発ベンダーと良い関係を作れているだろうことが伝わりました。
DXと言われる時代にソフトウェア開発の内製を選択するのか、それともパートナーとOne Teamとしてやるのか、どちらにせよビジネスと開発が協力して進められている企業は強い、と感じました。